エビネとは

■エビネとは?

エビネ(Calanthe)は、分類学上ではラン科エビネ属に属する、日本各地の山林に自生している野生ランの仲間です。

しかし、昭和40~50年代のエビネブームでの乱獲と宅地開発により、自生地から姿を消し、一部地域を除き野生種を目にすることはほとんどなくなりました。

 

■開花時期

開花時期で分類すると、4~5月に開花する春咲き種と、7~8月開花の夏咲き種があります。

春咲き種は数種の基本種があり、昆虫による自然交雑により、ランの持つ色でエビネに無い色は無いと言っても過言では無いほどの多彩な花色と花形の変化が楽しめます。
花色、形に変化がある為、趣味家にとっては非常に魅力的なランとなっています。
 

■エビネの名前の由来

エビネの地下茎(バルブ・芋)の連なりがエビの腹部に、エビネの根がエビの脚やヒゲに見えたことにより、エビネと名付けられたといわれています。
 

■エビネの基本種(原種)

春先エビネの基本種はジエビネ、黄エビネ、キリシマエビネ、サルメンエビネ、ニオイエビネ、アマミエビネ、トクノシマエビネといわれています。
 

■自然交雑種

基本種のうち二種類以上のエビネが生息する地域では昆虫による自然交配が行われ、原種間の中間の性質を持った種類が生まれています。

自然交雑種はヒゼン(ジエビネ×キリシマエビネ)、タカネ(ジエビネ×黄エビネ)、ヒゴ(黄エビネ×キリシマエビネ)、イシヅチ(ジエビネ×サルメンエビネ)、コオズ(ジエビネ×ニオイエビネ)、サツマ(ヒゼン×タカネ等の複合種)と呼ばれます。
 

■人工交雑種

昭和40~50年代のエビネブームでの乱獲と宅地開発により、自生地から姿を消し、野生種を目にすることはほとんどなくなりました。
しかし、山野での虫の交配から人による選別された交配により、自然にはない美しいエビネが園芸種として栽培されるようになり、今では人工交雑種が主流になりつつあります。

それらの交雑種は下記のように呼ばれています。

 

エビネ人工交雑種命名表
名前 交配親名 交配親名 名前 交配親名 交配親名
アオバ アオバ アオバ イズ ニオイチリメン ジエビネ
チシロ チシロ チシロ エド トサ ジエビネ
カンナン コオズ イシヅチ コクブ ヒゴ ジエビネ
アワ イシヅチ キエビネ ハチジョウ スイショウ ジエビネ
イセ トサ キエビネ ナラシノ ジエビネ タカネ
オオスミ ヒゼン キエビネ ウワ ヒゴ タカネ
シコク コオズ キリシマエビネ ヘイセイ アマミエビネ タカネ
ツクシ イシズチ キリシマエビネ ユワン アマミエビネ トクノシマエビネ
サクラ ニオイ クロシマ カスガ タカネ ニオイエビネ
ヤチヨ サツマ クロシマ カマクラ コクブ ニオイエビネ
アナガワ ジエビネ コオズ キバナニオイ キエビネ ニオイエビネ
イナゲ ニオイ コオズ スルガ ヒゴ ニオイエビネ
アズチ コクブ コオズ タカナベ イシヅチ ニオイエビネ
チセキ タカネ コオズ ヘイアン オオスミ ニオイエビネ
トミス ヒゼン コオズ マツヤマ アマミエビネ ニオイエビネ
フジ サツマ コオズ ミクラ ヒゼン ニオイエビネ
ミユキ ヒゴ コオズ ヤマト サツマ ニオイエビネ
ムロマチ オオスミ コオズ タテヤマ エビネ ハヤト
シモウサ ジエビネ サツマ キサラズ キサラズ ヒゼン
ハヤト ヒゼン サツマ ドウゴ エビネ ヒゼン
ユタカ タカネ サツマ ハヤマ ヒゴ ヒゼン
ハヤト ヒゼン名 サツマ オオズ タカネ ヒゼン
キタ サツマ サルメン ドウゴ ジエビネ ヒゼン
タカサルメン タカネ サルメン ハヤマ ヒゴ ヒゼン
タカチホ オオスミ サルメン マツド サツマ ヤマト
トサ キリシマ サルメン キヨスミ ミショウ ユタカ
ニオイチリメン ニオイエビネ サルメン クロシマ オナガ ヒロハノカラン
ブンゴ ヒゼン サルメン
ミショウ ヒゴ サルメン
ミチノク コオズ サルメン

 

 

夏咲き種

7月~8月に開花する夏咲き種には、冷涼な高地に自生する夏エビネと、九州南部(鹿児島)を自生北限とする夏咲きエビネ(ツルラン、オナガ、リュウキュウエビネ、ヒロハノカラン……など)があります。

夏エビネは、夏場涼しく管理する必要があり、平地での栽培は難しいです。

逆に夏咲きエビネは、冬場の管理に注意。
霜に直接あてないこと。0度以下にしないこと。一晩でバルブまで真っ黒になります。

 

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ツルランオナガエビネリュウキュウエビネ